そろそろ朝晩が過ごしやすくなってきたので、エアコンをつけずに窓を開けて寝ておりますと、ええ、喉をやられやすくなるという事です。うがい、うがい。
本当は土曜日に行こうと思っていたのですが、昼下がりでもまだ台風の影響があったので日曜日に行ってきました。知り合いの方が経営されている喫茶店です。住所を見てだいたいこのあたりだろうとあたりをつけて行ったのですが、見つける事ができました。閑静な感じでまったりできます。本を持ち込んだら本を持っていく、という事をされていらっしゃいまして、何か持ち込んで欲しいような事を言われて、はて、最近読んでいるのは歴史関係ばかりで小説の類は・・・ま、『グラン・ヴァカンス』を持ち込みますかね?少しでもファンを増やして著者の飛さんへの著述圧力に変えていこうという(オイ
店を始められる前に何度か飲ませていただいていたので、浅煎り珈琲とお勧めをいただきました。浅煎りの味はこの方に教えてもらったようなものなので、たぶん伺うたびに一杯は浅煎りを選択するでしょう。ミルクも砂糖も入れずに飲む派なので、珈琲の味が明確に解るのが嬉しいです。月一ぐらいは伺いたいところ(大曾根自体にあんまり用事がないもんで。さーせん
さて読み終えたもの。
織田信長に殲滅戦をくらったー、という事で良く時代小説ネタになるアレです。内容は室町期から江戸時代の幕藩体制になるまでの、つまり戦国期伊賀国の通史みたいな感じ。一次資料が少ない為、そうなるざるを得ない。伊賀守護が小国とはいえ網羅的に支配を貫徹できなかったところに特徴があります。というか、畿内近国にありがちなのですが、公家、寺社の領地権が錯綜しており、それを盾に現地の侍、国人たちが小規模分立をしていた為、守護が一国支配できなかったという感じ。また交通の要路といいながら小国で生産力も乏しいので、紛争の中心地になる事はなく、国人たちが傭兵として他勢力に雇われるとか、周辺の大名との同盟関係から出陣するとか以外は、比較的戦乱にさらされていなかったと。
しかし伊賀南部に影響力を持つ北畠家が織田家に乗っ取られたあたりから風向きが変わり、北畠家中の北畠派と織田派の対立から迂闊な伊賀への出兵、敗北で、織田家の解決待ち事案となってしまいます。そして本願寺などの畿内の敵対勢力が敗退、和睦して戦力に余裕が生じた時点で、伊賀衆はそれまで体験した事のない、徹底的な包囲殲滅戦に遭遇します。分立状態で惣国一揆と言いながら攻守同盟でしかなく、積極的な外交を行う事もなかった伊賀衆は、緒戦は善戦しますが継戦力はなく、瞬く間に勝敗は決しました。この辺、信長の戦略センスはいいよね。手際がいいというか。
まぁ忍者の存在自体江戸時代後期からみたいな感じで、この時代のシノビノモノは火付け強盗、機動力を持つ傭兵って感じで、中には特殊部隊みたいなワンマンアーミー能力のある人もいたかも知れないけれども、超人的な何かではないよーって事ですね。
戦国期伊賀国の概観を知るにはよい本です。