pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

たくさん読んでます。

 今月は購入した本が多いので読み終えた本が溜まっているのですが、とりあえず今日は借りて読み終えたものから。

 あ、TVアニメ『平家物語』は東海テレビでも放映されまして、土曜日深夜に放映された第二話、三話を昨夜見ました。二話に関しては二度目です。二話は清盛に翻弄された女性たちの話でしたが、十代で白拍子たちが出家したくだりを読んだ時、なんか可哀そうだなぁ、とか思ったのですが、今思うと、俗世のしがらみから放たれて、却って自由になったのではないかと思ったりしたり。収入は減るけど性的な幸せとかも手放すけれども、もとよりそういうものも不安定ならば、ある程度貯えができたら出家してしまえ、っていう人も当時はいたのでしょうね。信西もそうだよな。世俗なら下級事務官でしかなかったけれども、出家したら国政に口を出す事もできる。周りはどう見るかは別として。

 第三話は鹿ケ谷事件。平家と後白河の蜜月時代は終わっていました。全十一話で平家物語やるから、前話から六年なんて簡単に経過しますね。次回は重盛も亡くなるし・・・話が動き始めますかね。

 んで読み終わった本。

 

 楠木正成の息子たちの話です。南朝方の武将は忠義の士、とかいうたわ言はゴミ箱にでも捨ててもらって、彼ら兄弟を評すると、兄貴の正行は戦に強い自信家で、足利一門の名だたる武将たちを次々に破るも、高師直の方が数枚上手で、地形的に不利な場所に誘い込まれてあえなく戦死。その傲慢さで死を招いたとも言えそう。

 それに比べると弟正儀は現実主義者で、まぁ彼が世に出ざるを得なくなった頃って、南朝の武力勢力はかなり劣勢で、この後、南北朝の争いが続くのは室町幕府の内紛がダラダラ続いていたのに南朝が便乗できたからで、畿内南朝唯一の武力勢力長、正儀としてはそれに対応し、理由して攻勢に出るしかない。しかし所詮主流派からはじき出された連中なので京都を占拠できても保持する事はできず、そんな現状にも関わらず主戦派の公家やら南朝天皇やらは強気。「ざけんなよ!!」と現場で苦労している正儀が言いたいのも解る。実際、細川頼之の誘いにのって幕府に寝返ってもいるし。

 ただ、幕府内の内ゲバも激しく、細川頼之が失脚すると彼も幕府内での居場所を失い、南朝に復帰。そり彼が亡くなった後、楠木氏の勢力は分裂傾向にあったらしく、ゲリラというよりもテロみたいな規模の事しかできなくなります。現実主義者でも現実に対応できない状況になってしまう・・・人の世は難しいです。

 もう一つ読み終えた本については・・・長くなりそうだから、また明日にでも。