pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

豪華二本立て

 何十年も前の映画館は入れ替え制ではなかったので一つのスクリーンで交互に二つの映画を上映する事がありました。映写機二台で一方を上映中にもう一方を巻き戻す、みたいな。そんな頃のイメージが強いせいか、映画館で映画を見るのは一日仕事、という印象があります。もちろん一日中映画館で粘るという事はやった事はありません。せいぜい朝一から午前中いっぱいです。それも子供の頃の話。

 今は二本立てというたら家で見てます。昨夜見た一本目。

 

 小財産のある、身寄りの少ない老人を『要介護』認定させて、その財産を管理下に置いて好き勝手処分し、医者、老人ホーム経営者とうまうましちゃう悪徳コーディネーターが主人公。その彼女が身寄りがいなくて財産持ちの老女に目をつけ、悪辣にも何もかも奪おうとしたところでトラブルが。実は彼女、とっくの昔に亡くなっていた子供の戸籍を入手して名乗っていた別人で、その息子はロシア・マフィアのボス・・・って『ティリオン・ラニスター』演じていた人ぢゃん!!かっけぇ・・・

 全体的にブラックで誰一人善人が登場しない物語で、主人公の活躍も手放しで喜べないという・・・共感できそうな対象は、自分はマフィアボスだけだったし、それも『ティリオン・ラニスター』役を演じたあの人だからだし。

 一応ラストは溜飲が下がるのですけれども・・・これがブラックユーモアというものなのですな、はい。

 

 1960年代のキューバ危機の時にソ連から機密を運び出していた人の、実話をもとにした物語です。素人スパイの運命や如何にって感じ。まぁ自分で望んでやった訳ではなく「バレにくいだろうから」って理由の選定。本人も仕事がなんだかナ、だったので、渋々だけど請け負いましたが、「戦争を食い止める」という信念の下、祖国を裏切る情報提供者と親密になりミッションをこなしていきますが、しかしこういう事をいつまでも秘匿できる訳もなく・・・

 フルシチョフを悪役テイストで描いていますが、ソ連側をそこまであしざまには描いていないような気がします。というか安定の「おそロシア」は脚色する必要はないよね。西側の諜報部も冷徹で共感など持てないし。

 ラストは一個人としては「助かった」なんでしょうけれどもソ連側の協力者は・・・こういう機密に関わる事の定めなんですけれどもね。

 にしても1960年代からソ連、工作機械を西側から輸入していたのか・・・現代ロシアと構造が基本的に同じなんですけれども、そういう産業構造がやっぱり脆い、という発想には・・・ならないか、そうか・・・