pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

悪党というのは、つまり・・・

  寄生虫の事なのかなぁ、とこの本を読んで思いました。

 

 このシリーズの『敵』って政権内部・・・あるいは与党の『機龍警察』を設置した側と敵対しているグループの事なんですけれども、なんかね、汚職というて結局予算の上前をはねる。それが巨額であるという事に終始しているグループが今回やり玉にあがって排除されたようなんですけれども・・・というか、一番迂闊で老舗のマネーロンダリング部分が排除されたって感じなんですけれども、なんかね、目的意識が欠落していて、自分たちで富をため込む事が第一で、その為に違法、非法行為を繰り返していて、それ以外の欲求がないようにも見えるのですよ。まだ『敵』の全貌が見えていないって事ですかねぇ。

 まぁ読後の感想としては『敵』の存在感が矮小なものに感じられてしまって、数年後には当たり前になっているけれども、今は卓越した技術。そういうものを『機龍警察』が装備していて、そいつを自分たちの思う通りに動かしたいが為に、嫌がらせ的な事を仕掛けている訳ですけれども・・・ほんとにお金を吸い続ける寄生虫的な存在だったら、ガッカリだなぁ。世界征服とは言わなくても、何か大それた企みを持っていて、それで莫大な資金が必要って展開ぢゃないと、肩透かしというか何というか・・・はい。

 そんな気分になりました。現場の臨場感とのあまりの対比に。

 あとは物語に登場する人型兵器・・・こんなに機体、乗員の損耗が激しかったら

兵器として採算取れないのでは・・・主人公側が過酷な戦場ばかりなのでアレなのかも知れないけれども、一機いくらの機体なのか具体的な金額が出ていませんけど、何百万円ぐらいの価値ぢゃないと、こんなに簡単にぶち壊されていったら割に合わない代物だよなーっと思ったりしたり。

 この物語の着地点はどこなんでしょうね・・・

 

 中国を初めて統一したのは秦王朝ですけれども、その後メジャーになった儒教を否定し、極めて短期間で滅亡してしまったので、その後、前後四百年続いた漢王朝が後世の人々が仰ぎ見る『最初の』統一王朝になったのですが、そのイメージも時代とともに変遷していき、最終的には殷や周と並び称される『神話』化されていくのですけれども、相対的に評価されていた時期が短く、漢滅亡後の非統一時代が何百年も続いた事から絶対視されるようになったのかなぁ、と。ヨーロッパにとっての古代ローマ的な面がある気もしますが、しかし中国はその後、唐とか清とか、漢に匹敵する時代が出現するので、そうでもないのかな。そんな感じです。