pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

タスクをこなした気分

 ずっと録画しておいて時間が確保できず見れなかった、二時間半の映像作品二つを見る事ができました。晩飯二日分こさえ、酒も飲み、読書も進み、惰眠も貪りました。ああ、なんて素敵な休日ライフ(ダメ人間

 特に映像作品二つを見れたのは大きい。一時間半の作品なら平日夜に見る事もできますが、二時間半は流石に翌日に支障が出てしまう・・・あと幾つ録画してあったっけ?

 とりあえず一つ目。

 

 ロマン・ポランスキー監督作品という事と、ドレフュス事件を扱った映画という事で録画しました。フランス軍ユダヤ系将校がスパイ容疑で人生破滅させられそうになったところ、その杜撰な審理、そして思い込みと誘導で有罪にさせられた経緯を知った防諜長官が事実関係と真犯人を割り出すのですが、これに対し軍は組織を上げて阻止を試み、彼自身も失脚、軍籍はく奪となります。しかしマスコミや文壇関係者がこの事実を取り上げ、軍を告発すると事実関係の再調査が始まり、事が明るみに出ます。

 事件の概要は高校時代の世界史の教科書にも書いてあったと思うので知っているのですが、まぁ国家組織の隠ぺい工作ってこんなもんなんだよなぁ、と。まぁ用意周到に本気で隠蔽されたらたぶん表ざたにならない。杜撰な仕事をすると無様を晒す事になるんですよねー。人間性の不見識とか醜悪さとか。

 十九世紀末は各国で反ユダヤ感情が燃え上がり、その迫害がシオニズムの高揚、そして自民族の国家建設への欲求となります。『ドレフュス事件』はフランスで起こって大きく取り上げられているけれども、ロシアとかではもっと大規模でもっと凄惨なユダヤ人迫害が起こっていて、イスラエル建国後の移民は西ヨーロッパからよりもロシアとかからの方が多かったはず。

 反ユダヤ感情の根強さは、軍の不正を暴露した映画の主人公さえも基本的にはユダヤ人に好感情を持っていないという事実からも明らかで、これは宿痾なのかね?とも思ったりしたり。まぁ重い映画でしたよ。

 もう一つは演劇で円盤化していないみたいだし、明日以降に回そうかと。んで今週のど家。

 歴オタ的には勝頼の扱い以外は不満な『長篠の戦い』でした。射手と弾を込める人が別なように演じられている以外は、エンターテイメントでオーソドックスにされている演出。つまり最新研究結果は(十年以上前から変わっているから最新とも言えないが)反映されていないという・・・まだ長篠の戦い軍事革命みたいに扱いたいのかね?

 あとは信康事件の伏線が張られて・・・正直、ど家への最大の関心は、こんなに可憐に描かれた築山殿の最期の演出を見たいが為、だったりするのです。はい。