pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

ほんとは『ど家』の感想と一緒に書くべきだた

 前に読んだかどうか定かではないのですが、覚えていないからいいか。

 

 大名としての徳川氏の支配の実態を研究したものです。これ読むとねー・・・のぶやぼで評価すべき武将が増えるのですよ。なんでこの人登場しないの?とか。結局のところ家康が天下取り成功した後に話題なる人ほど後世の評価が高くなり、途中で亡くなったり子孫が断絶したり、そういう人は忘れられたりして評価が低くなりがちなんですよねー。『徳川四天王』と言われても酒井忠次を除けば家康が大大名になってから活躍した人たちなので、武田相手にひぃひぃ言っていたり、北条相手にギリギリの戦いをしたりという場面にはあんまり出てこない。

 一般的なことを言えば戦国大名は一元的な支配を実現できた存在ではなく、徳川家はもちろん織田権力でさえ重層的な、既得権益者が味方になればそれを認め、そうでなければ滅ぼすという対応をしているので、領域によって支配方式がバラバラであるという事ですね。

 こういう本を元ネタに小説とかドラマとかが出ると面白いと思うのですがね。

 んで『ど家』を語れば流れ的に良かったのに、書くのは別のこと~。


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 WOWOWで放映していたので、吉田羊さんが出ているから、と気になって録画して見た次第。十九世紀のイギリスで上流階級の少女が殺され、その犯人である男は死刑となったのですが共犯の少女が「自分は妊娠している」と申し立て、出産するまで刑の執行の延期を申し述べたところから始まれます。有罪は確定されている。けれども実際に妊娠しているかどうかを経産婦の女性たちを集めて評議させるって・・・医者に診断させればええやん、と思うのは現代の見方のようです。当時はそんなに医者がいなかったのか、出産に関しては助産婦が専権みたいな雰囲気があったからなのか。

 まぁ最終的には医者の診断で妊娠しているって結論になるのですが、その医者の決断に至るまでの、女性たちのそれぞれの事情、暴露の応酬が話の本筋みたいな。庶民の、比較的貧しい女性たちの生活、苦悩が赤裸々に語られるって感じ。何というかね、人権は何処にあんねん、みたいな話が一杯。それでも各々には、いじまくしも守りたい筋みたいなものがあって、それが彼女たちを『良識ある人間』に見せているような。それがなければ『狂気の世界』って思える場面もあるし。

 なんというか、見てみないと実感できない演劇でした。はぁ・・・凄かった。