pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

小説とか漫画とか

 読み終えた本が複数あるので、印象に強く残っているものから書いて、千文字こえたら終了という手順にしたいと思いまふ。

 

 完結した『工作艦明石の孤独』で登場した三千年前に入植失敗の痕跡のある小規模な星系が舞台です。初っ端から入植が行われて人口二百万人の植民星系として登場するので少しびっくりしましたが、その三千年前の遭難移民者たちの末裔が石器時代まで文化が退行した状態で新たな植民者・・・中小開発企業と出会い、彼らによって開発が行われたという歴史に二度びっくり。まぁ得体のしれないワープ航法がタイムワープを起こす可能性があるとは本編でも語られていましたし、実際本編ラストでもやっていましたが、それを本題にもってきましたか、という印象です。

 林譲治さんはここ二十年ほど異星生命体との接触、交渉を主題とした小説を多く書いてこられたのですが、今度は同じ地球系人類でタイムラグしたもの同士の、不幸な会合から始まった歴史問題になるとは。単なる差別問題にとどまらず、差別する側、される側も一枚岩の価値観ではなく、そして低コスト開発がされた為になおざりにされた調査、研究が一杯・・・貧すれば鈍するという現在の〇本の姿を見るようだ・・・いや、間違いなく参考にしているよな。ご本人、あの政党お嫌いなようだし(あ

 ラストは・・・書かない方がいいよねぇ。そうなるんかい!!また別の話につなげられそうだなぁとか思いました。次回作は何を書かれるのでしょうかね。楽しみです。

 

 フィレンツェの攻防戦が終了しました。アルテのパトロンポルトガル王妃ですが、この物語の目線はとことん庶民なので、政治的な事は背景に描かれるのみです。そういえばアルテはフィレンツェから逃亡した身の上でしたね。すっかり忘れてました(オイ

 荒廃したフィレンツェですが、この前に『ローマ劫掠』を起こしてしまったカール五世は今回は傭兵の手綱を絞りましたが(メディチ家が金を出していたはず)、フィレンツェ側は金がない政府だったから、味方の傭兵にフィレンツェは略奪されるという話。

 そこから元物乞いだったアルテの師匠にして想い人の、レオの半生の物語が始まりました。それがアルテの人生と重なった時、この物語も終結するのかなぁ。

 ・・・マキャベリ、この当時第二書記としてフィレンツェ政府にいたけど、必然性がないから出てきませんでしたね・・・ふふ。