pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

煌びやかだけれど空虚

 昨夜の『ど家』を見て思った大阪城内の様子が、そんな感じでして、そうなると羽柴家というものが秀吉、秀長、寧々のトライアングルによって形成され、保たれている存在というように見えるのです。大河においてのこういう表現って『秀吉』以来かな?秀長の演出が弱い場合が多いので。だからこのドラマにおいて隆盛に向かう羽柴家の失墜は、秀長病死から始まる。そんな表現になるのかなぁ、と。

 石川数正出奔に関しても、この配役を知った時から、ここを丹念に描くのだろうとは思っていましたが、ここまで丹念に描くとは思っていませんでした。そして使者として外を見てきたが故に、長久手戦の大勝に酔っている他の家臣たちとは一線を画している様子。そして酔っていると見えて、実は見たくない現実を見ない振りをしている徳川家中を描き出しているように見えます。皆、うすうす気づいているんですよね。羽柴家との実力差が縮まるどころか、どんどんどんどん開いていく現実に。しかし長久手戦で大勝してしまったが故に膝を折る事ができなくなってしまっている徳川家中の雰囲気が良く解ります。

 このドラマのこういうところ、好きですねー。

 まぁこのサイコパス秀吉は老醜さらしてくたばっても同情できないかも。

 ノッキン。落ちは思い出していたので、はい。他の伏線を一杯張っているように見えますね。来週は・・・なんだっけ?(オイ

 アンファルは・・・ああ、そうだったか。津軽ってばこういう形で一矢報いて、というか全てを台無しにしていたのね。(モリアーティ陣営目線)ちょっとアンファルは原作小説読み返さなくちゃと思いながら、新しい本に手を伸ばしてしまって読み返せていないのですが、何処かで読むタイミングをつくらないといけませんなぁ。

 次回は新しいシリーズになりますね。

 んであと二百文字以上書かなきゃならないのですが、これにするか。

 

 イメージ先行で語られて、教科書ですら実は異なった事をしていたというのは時々ありますが、これもそうだったようです。武士がこさえた最初の法律で、江戸時代までその影響を及ぼしながら、実は「仮名しか読めないものの為に」とか言いながら悪文で読みにくい条文。原則法ではなく個別の状況対応。ただ『欽定』ではなく場合によっての追加を認めているので、その意味では生きている法律かなぁ、と。

 最初はカリスマ裁判官の北条泰時が『大岡裁き』していたのが鎌倉幕府の訴訟でしたが、その訴訟を減らす為に、つまり何をやったらダメなのかを周知する為につくり、各地方にも配布した法律が『御成敗式目』で、今までの律令格式という中国から取り入れ改良した法律は専門家以外の目には触れない代物だったので、その意味では近代の法律に近いかも。

 しかし『有名な法』である事が返って伝説、古典になっていき、甚だしい事には江戸時代の寺子屋で文字の教材にはなっていても内容を教えないって、ええ?もっと驚いたのは『御成敗式目』の日本語現代語訳がまだない、ということ。それよりも日本の歴史的法律という事で明治時代に英訳されたのが最初の現代語訳で、現在でもアメリカの日本史学者が翻訳した英訳が、おそらくもっとも最新の現代語訳版であるって・・・ええ!!その学者さん、大内義隆が殺された『大寧寺の変』で新説を出していて、それが大変興味深いらしいですが、まぁおいといて。

 「誰もが知っている」ようなつもりになっていて実体から乖離しているって事は他にもあるでしょうけれども、これもそうだったんですねー。読みやすくなくて悪文だから難しくて現代日本語訳と辛かったとは・・・