pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

まるで方向性が異なる

 漫画と映画のことを書こうかと。まず漫画。

 

 『美女と野獣』って人気のあるモチーフですが、七人の騎士の末弟「ハラペコ」は、食欲が満足している状態だと「可愛い」少年で、お腹が満たされていない状態になると巨大なミノタウロスばりの『野獣』になってしまうという存在。食べ物の豊富な国で先祖神たちの復讐の為に「世界樹」に擬せられて、いつも食べている彼が食べられてしまいそうになっているのですが、複雑なエピソードが背後にあるみたいで、まだまだ物語は終わっていません。基本的にこの漫画。七人兄弟の騎士たちの、それぞれのボーイミーツガールエピソードと世界の秘密と危機が語られている感じです。

 今回の八巻の発売は本屋に行ったら見つけたという不意打ちでした(事前情報をつかんでいなかったとも言う)。次巻も楽しみだなぁ。

 

ノースマン 導かれし復讐者 (字幕版)

ノースマン 導かれし復讐者 (字幕版)

  • アレクサンダー・スカルスガルド
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 昨年だったかな。よーつべで良く宣伝していました。それが記憶に残っていたのか、WOWOWで放映していたので録画して見ました。wikiのネタだと、原作の古典物語はシェイクスピアの「ハムレット」の元ネタになった北欧神話で、そういわれれば話の流れは似ているなぁ、と。違うのは「ハムレット」のオフィーリアは心を狂わせてグッバイしてしまうけれども、この話のヒロインは身ごもった子供とともに逃れて王家の母になる運命って予言されるとこかな。

 改めてこの作品と「ハムレット」を比べてしまうと、シェイクスピアのセンスがいいなっと思ってしまうこと。解りやすく、感情移入しやすい物語になっていますね。

 こっちの物語、敵役の男がちょっと弱いなーっと。主人公が傭兵として成長している最中にノルウェー王に敗北してアイスランドまで逃げ出しているし、奴隷商人の船に奴隷として潜り込み、その敵に買われて役に立つところを見せ信用を勝ち取り、奪われた母親を助け出そうとしたら、その母親の口から亡き父王が非難され、父王と息子である彼の殺害をそそのかしたのは自分自身と明かされるのですが、なんか、弱い。今更そんな事を言われてもって感じで、父王の非道さがほぼ伝わってこなかったですね。

 あと印象に残ったのは舞台がアイスランドだから、火山活動が活発で地表に溶岩が表出しているところもあるだろうって、SWエピソード3の最終決戦リスペクトみたいなラストシーンでしたね・・・溶岩からの距離が近いから、あんなところで戦ったら両者こんがりローストになってしまうと思うけど(あ

 陰鬱な北欧のイメージを強調する為か、曇天と時化た海を航海する帆船とか、ステレオタイプな感じかなぁ、と。映像は大変美しいので、北欧神話の悲劇を味わうなら最適かな、とか思いました。

 あと、スタッフロールでアイスランドの歌姫「ビョーク」の名前を見つけた時、ちょいと吹きましたが、ああ、主人公に予言する夢幻の存在が序盤に出てくるのですが、あれが「ビョーク」が演じていたんだなぁ、と後から気づきました。

 出演者に知っている人(ウィレム・デフォーニコール・キッドマン)を見つけた時は楽しかったな。父王がイーサン・ホークとはまったく気が付かなかったけど(あ