pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

キンモクセイの香りが充満

 先週あたりから自宅周辺は金木犀の香りが充満するようになりまして、こうなると秋でありますよ。様々な味覚が乱獲で減少、値上がりしているので、あんまり味覚で秋を実感という感じではない昨今ですけれども。

 季節感のある味覚をぶっちぎって、ジャンキーな食べ物で飲んだくれた昨夜、久しぶりに映画『バーフバリ』を二編、つまり五時間超えを見ました。同じ俳優さんが親子二代・・・いや、肖像画で登場する祖父を入れたら三代か、演じた映画なんですけれども、思った以上に親子でキャラが違っていた。父親バーフバリは帝王教育を受けていて技術者的な知識、能力もあるけれど、息子バーフバリは庶民育ちで何処までも脳筋だという・・・クライマックスの攻城戦、あんな方法で城壁攻略したら、兵士〇んぢゃう&大怪我しちゃう!!まぁファンタジー作品だからいいんだけどナ。

 んで読み終わったもの。

 

 小田原北条五代で一番知名度の高い氏康期の北条家臣団に焦点を当てたもので、三十年の変遷をたどりますと、まず初期は北条一門の層が薄い。叔父宗哲、弟為昌、義弟綱成。以上!!しかし弟為昌は数年で死去。もう一人弟氏堯がいるけれども病弱なのか、ほとんど出てこない。当主氏康の代官として軍司令を務められるのが二人だけ、という状況。時間の経過とともに氏康の息子たちが台頭してきますが、長男氏親が夭折以外は四人の息子が成長しているというのは、歴代北条家の当主としては珍しいという・・・だいたい当主以外早死にとか病死とかが多く、息子を誕生させる前に亡くなっていたりするんですよねー。

 重臣層も苛烈な戦乱で厳しい状況。親子で討ち死にっていうのもあり、家を存続させ領国支配や与力武将の統括、軍団指揮など様々な役割を継承し、北条家の勢力維持、伸張に活躍してもらわなければならない。関東最大の勢力とは言え、他の勢力に比べて内実が安泰という訳ではなく、かなり綱渡りをしている印象です。

 しかし氏康息子たちが成長し能力を発揮する氏政期になると氏照が古河公方足利義氏後見という立場から房総半島、下野、常陸、南陸奥の取次を、そして武田、上杉との角逐の場である上野方面を氏邦、今川家人質から帰還して三崎郡支配をする氏規が家康とかつて相婿であった関係もあって上方の取次を担うようになると、なんか、こう厚みが増したような印象。

 織田信長家と比較すると、あっちは一門に格式は与えるけど実権はそれほどでもって感じなんですけど、それでもボロボロ戦死していて、まぁやれる人間を何でも投入しないと滅亡しちゃうっていう元亀争乱を経験しているから、北条家に比べるとなりふり構っていられないって感じですかね。

 比較すると家の特徴とか判って面白いかも知れません。