pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

TSの意味、あるのかな

 前から気になっていた小説なんですが、年末年始に読めました。

 

 え、年末に二巻が出てたの?購入しなきゃだわ!!ってな感じなんですが、TS・・・転生の略称なんですけれども、一応主人公の女の子は現代のサバイバルアクションゲープレイヤーだったらしいです。なかなか上位ランカーの。しかしその片鱗はほぼ出ておらず、あえて言うなら周囲への注意力が高いため、索敵力が高い・・・しかし孤児院で育った為に、その運営の一助になれば、と十年も続けている塹壕戦争に志願兵として参加している為、ろくな訓練もほどこされずに最前線へ。しかも多少治癒魔法が使えるぐらいの(D&DクレリックでゆーたらLv1)ひ弱な十五歳の少女なので、戦場を駆け巡る基礎体力さえない。索敵能力があっても対応できない!!そんなん活躍するより前に〇ぬやん!!

 衛生兵として配属された筈なのに、塹壕戦の缶切り役として活躍する『エース』軍曹が「俺に治癒魔法使える衛生兵が帯同していたら、もっと活躍できる!!」と上層部にねじ込んだ為に配属されたので、最前線の突撃部隊に配属。エース軍曹は頭のネジが飛んでいる人で、命令違反は、良くて鉄拳制裁。悪ければ射殺。という鬼畜ぶり。十五歳の乙女であろうと容赦なく鉄拳が飛び、顔面変形など日常茶飯事。

 同時期に入隊した新兵の生存率は限りなく低く、同時赴任した孤児院の仲間は初日で戦死というホットスタート。その後も補充兵で生き残るのはごくわずか。それどころか先輩兵たちも仲間意識が芽生える頃には戦死。エース軍曹も例外はなく、一度など肝臓に被弾・・・被弾?死ぬ、死ぬ!!戦場で弾取り出して緊急縫合しているけど、治癒魔法を使うけど、これで人間生きれるのか?そんな状況。

 他にも塹壕戦線の兵士目線の描写がいっぱいあって、第一次大戦西部戦線もこんな感じだったんだろうなぁ・・・地獄・・・

 しかし物語が進んでもTS要素はほぼなし。転生ものって生前の現代知識でマウントとるみたいな話ぢゃないですか。地獄の塹壕戦なんて知識として知っていても、体感している人なんてほとんどいないし、有効な知識もなし。つまりこの小説においてTSという立場はほとんどプラスに働いていない。自分的にはそういうの、大好きなんですが作品アイデンティティとして、どーなんですかね?ま、そんな心配なんて無用かも。時間があったら本屋に走って、二巻買わなきゃだわ。

 あともう一つ。

 

 考えてみれば、これも過酷な運命の女性たちが、血反吐吐きながらがんばる話だよな。やられ役は男の方が多い。そういう意味では好みの作品ではあるんですよね。登場人物はヤバい連中しかいないんだけどね。まだお話し的に劇的展開ではないので、それが起こったら感想書こかな。ってこれは感想ではないって事かい!!(一人突っ込み