一番最初に書くのがこれなのです。
この方の作品、その画質というか雰囲気というか、そういうものが好きで買い続けているので、アニメでそれがどれだけ再現できるのかってところが一番不安かも。ストーリーは王道なので・・・はい。この点、絵柄もストーリーも、ちょいと王道から外れているっぽい『ダンジョン飯』とは興味の向きが異なるというか、なんというか。
話としては、頭から禁呪を否定する『大人』魔術師に対し、抜け道で使えばいいぢゃないと提案する主人公に、頭を抱えながらも「アリ」と判断した賢者って感じですかね。便利だけれども使う事を思考停止で禁止するのはもったいない、という発想ですね。大きな魔法災害(みたいなもん)で都市が侵食されて住民が都市から非難さなければならない、つまり極限状況だから、現場で救助にあたる魔術師こそもどかしく感じている訳で、『抜け道』を考え出して便利だけれども人への影響が大きい魔法を使う、という方向に変われば、つばありの誘惑も減少するかも?どーなんでしょうね。
次巻も楽しみです。
現在侵攻中のロシアの『大義』『根拠』をつくった人だよなぁ、と思って大部なんですけど評伝を読みました。最後は流し読みに近いけど。
ご本人はドイツの貧乏貴族の娘で母方は名門の傍系らしいです。母親の気位と野心故に、そしてプロイセン王フリードリヒ二世のロシア宮廷への影響力拡大という目的の為に、ロシアの後継候補者の許嫁になりましたが、ピョートル一世の血を引くもドイツ育ち、プロイセン贔屓の夫と異なり、逼塞、抑圧を幼少期に感じていた彼女は自分の人生はロシアにある、ばかりにロシア人の事を習熟し、即位した夫がロシアの利益を無視してプロイセンに傾倒していくと反発するロシア人の神輿に乗って皇帝となります。この辺、緩い。ロシア中興の主とも言えるピョートルも家柄ではなく愛人となった農民出身の女性と結婚しているし、その人、皇帝になっているし。まだロマノフ家はロシアの第一人者に過ぎず、不可侵な存在と認められていなかったから下手に有力な名門と婚姻を結べない事情でもあるのかも知れない。婚家の影響力が強くなると有力名門他家を敵に回してしまうとか。
んでエカチェリーナ二世の業績は黒海までを征服し、ポーランド領だった現在ウクライナの国土をロシアに併合したって事で、現在のロシアがウクライナ併合を目的をする戦争を遂行する理由は、この人の事績が原因という。今から思えば罪作りですが、当時としては、南のオスマン帝国の勢力圏だったクリミア半島を自国の勢力圏に組み込み、不凍港を得るロシアの宿願を叶え、大国だけど国王選挙権を持つ貴族たちの自己中心的利害対立が激しく、国家としては脆弱で不安定なポーランドをプロイセンやオーストリアとともに分割してしまうのは、ロシア目線の国防としては理にかなっている訳で・・・しかしそれがロシアの『大国意識』の源泉にもなっているからねぇ。この『大国意識』という奴が、現在の世界にとって不安定要因になっていると思える。国連安保理の常任理事国が持つ拒否権が国連の機能不全をもたらし、大国が政治力脳死な威圧やごり押しが紛争の原因になっている事を考えると、現在の世界にとって『大国意識』が独りよがりな気位で害悪になっていると思えますね。
小泉悠さんの新刊も合わせて読んでいますが、なんかね、『大国意識』を守る為の核兵器であり、核抑止戦略において『北方領土』はロシアにとっての生命線の一部になっているっぽいから、その事を理解しないと話し合いで領土が帰ってくるって錯覚してしまうのかも知れぬ~、とか思ったり。それは後日書きます。