pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

『三体』読了?

 はい。SF小説『三体Ⅲ 死神永生』を、後半は流し読み終えました。

 

 三月は図書館の整理期間が入るのでひと月以上借り続けられる、十冊まで借りられる、という時期が入るのです。だから分厚いシリーズものでも読めるやろ、と脳死状態で借りてしまうのですが、だからといってスラスラ読める訳でもなく、まぁ、はい、この作品も理系知識とか理解力が不足しているので、なんとなーくお話の筋がつかめたぐらいで諦めました(オイ

 第一部は敵意ある異星知生体との接触から始まり(TVドラマ版で見た)、第二部は害意、と言えるのかどうか、まるで小うるさい羽虫を処分するように簡単に恒星を消してしまえる第三者を利用して地球人類が三体人は抑止するという形で均衡を得、この第三部では一転して科学技術を供与しながら虎視眈々と地球人類の隙を狙い、してやったり!!されたと思ったら地球からはるか離れた宇宙船によって三体星系は座標を宇宙に暴露され、数年後に三体母星系は消滅。地球人類もいつかこの攻撃を受けると、戦々恐々していたら、三体星系とはまったく別な方法で抹殺されるという・・・んが、その方法が物語の結末への伏線みたいになっていて・・・究極的にはエントロピーの果ての、宇宙の再生につながる物語なんだなーっと、自分は感じました。

 ただその破滅への仕方というか、これは状況証拠からの地球人類の妄想なのですが、地球人類はおろか三体人さえ及びもつかない高度な科学技術を持った知生体たちは、低次元化攻撃という破滅的な方法で戦争を行っており(この方法で太陽系は三次元から二次元にされてしまった)、しかもその低次元化を押しとどめる方法を知らないので、ばらまかれた低次元化は究極的には宇宙全てを覆いつくしてしまうという、地球人類も三体人も、ここにきては主役足りえない脱力感が襲います。

 一応、一抹の希望というのか、歴史の見届け人みたいに一組の地球人類と三体人がつくったAIが終末を乗り越えて新たな宇宙の始まりに向かうのですが・・・はい。

 自分が接してきた、こういう地球人類を遥かにこえる知生体が登場する物語って、パートナーか資源かという違いはあっても地球人類を利用するってスタンスがあったのですが、ここまで歯牙にもかけない存在が登場し、しかも無責任に宇宙の破滅を垂れ流している(彼らが無造作にそういう事象をばらまくのは、始めから自分たちを低次元化しているから生き延びられる、という理屈らしいけれども、それってどうなんでしょうね。まぁ自分たちの常識を遥かにこえる存在だから理解できないのは当然か)。そういうのは初めてかも。

 何かの風刺とか理解すれば、使用すれば自らが何度破滅してもおつりが出てしまうぐらいの核兵器を抱え込んでにらみ合っている自称『大国』たちのことかなぁ、とか思いますが。それは読者の自由って事でいいよね?

 たぶん違うと思うけれども読み終わったあと、谷甲州さんの『航空宇宙軍史』シリーズを思い出しました。時系列最終巻だけは何かよくわかんなかったのも思い出して。また読み返してみないといけませんね。

 『三体』は・・・はい。こんな感じで(オイ