pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

腰痛は疲労故

 今朝は今日よりも腰痛が軽減されたと思います。早寝だな、やはり。睡眠は全てを解決する。でも今夜は録画していたものを見なきゃならない使命感で一杯なのですが。

 図書館で借りた本も一番の大物をやっつけた(やっつけた?)ので、ちょろりと安心モードになりました。とは言え流し読みでしたが、面白かったです。

 

 シリアの著名な都市。十字軍の時代にイスラム側の重要拠点となり、ザンギー朝→アイユーブ朝イスラム側の反撃を開始した勢力の中心都市でもあった・・・ぐらいしか知りませんでした。だから借りてみたのですけれど。

 その歴史は古く、古代メソポタミアの時代から『シタデル』に嵐の神の神殿をいただく宗教都市兼街道中継地点だったようです。ただし何かの中心都市という感じではないですね。やはり飲み水の確保の苦労するし、豊かな農耕地を周辺に持たないので、古代の基本産業である農業が盛んにならない。つまり人口を集められないって感じ。現在は地方の小都市ですが、古代はオロンテス川から外港に繋がる水運にも恵まれた近隣の都市アンティオキアの方が圧倒的に大きく、ローマ時代には東地中海の三大都市のひとつに数えられるほどでした。

 逆転したのはイスラム時代ですかね。アンティオキアが川の浚渫を怠り水運が振るわなくなっていくとアレッポが相対的に大きくなり、北シリアの中心都市になると。そのまま栄枯盛衰はあれど現代まで続いているみたいです。

 基本的に都市の物語なのでアレッポ各地に残る遺跡、建築遺産の紹介にページが割かれていまして、イスラム建築の簡素で優美な姿を写真で見る事ができます。ちょっとした観光案内になっているのですが・・・現在シリアは絶賛内乱中。この本が著作された時期も戦闘は行われていたそうですから、泥沼の紛争で遺跡、歴史的建築物がどれほど破壊されたのか・・・ううう、現物を実地で見る事をあんまりしない人間ですけれども、惜しい、惜しいであります。

 戦争って人の人生、人の営み、それら全てを破壊していく行為なんですよね。やらずにすむならこした事はなく、やるとなったら手短に・・・なんですが、だいたい安易に始めてしまい、延々と続いて無限の怨恨をまき散らす傾向にあります。恐ろしい事に戦争状態が自らの利益となる政治立場というのもありまして(イスラエルなんかそうだよね、はい)、戦争の引き起こすという事がやらないよりも圧倒的に不利益であると人に判らせないと、戦争は減らないよなぁ、と思ったりしました。

 いやなくなる事はないよな。人間から争いがなくならないのと同じにね。利害が対立すれば争いが起こるのは必然。それを腕力ではなく話し合いで決着をつける方が安上がりであると人々が考えないとなぁ。ロシアとイスラエルハマス、そういうとこに考えはなかなかたどり着かないか。失ったものが大きいと考えれば、更に失うものなどないと考えれば、やるか。うーむ・・・