pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

敗退したけれど

 今回のサッカーW杯の日本は以前に比べるとジリジリ強くなっているという感じがしますね。一方的な負け試合はなかったし、ボールへの貪欲さをフィジカルが支えているって感じのシーンも多かったし(判定が際どいという事は、ギリギリまで攻める事ができた、という事でもあるんでないかいな?)、今回は終わってしまったけれども、四年後、またどんなチームになるのか、とても楽しみですねー(俄のお気楽さ

 さて、読んだ本も結構あるのでやってしまいましょう。

 

 青年期の徳川家康が、ほぼ四つに組んでやりやったのが晩年の武田信玄と言える訳で、そして平山さんは武田家が専門とも言える研究者なので武田信玄目線の家康、とも言える著述になっています。知っているけど、家康・・・ウザッ!!

 まぁ信玄もね、事実誤認というか錯誤というか、家康を三河国持大名と認められないところが何もかもの間違いとも言えるし、北条氏康の顔を潰すという事を想像しなかったというのも致命的な自己中とも言える。しかしそんな信玄の失敗で足元を見て付け込んでいくというのも、強かというか、「こいつ、信用できねぇ」って感じですよね。まぁ他人の領土を自力で切り取り次第って前提の同盟だから、出し抜かれた方が悪いって感覚でないとダメなんですが。

 金子拓さんの信長論で「誠実で不器用」って評価があったのですが、家康と信玄の間に立つ信長は正にそれ。信玄が、家康は信長に従属する存在と誤認しているから、信玄が「なんで家康をコントロールしない?信長も敵意を持っているんちゃうか?」というとばっちりの悪意を持たれる事に。まぁ信玄が亡くなって、足利義昭君が追放されてからは、徐々に徐々に、そういう従属関係になっていくんだけどさ。君の生前は足利義昭の下に結集する対等な立場の同盟関係だったんだよね。

 何というか信玄って、有能なんだけど誤認というか自己中というか、尊大なところがあって、それが蹉跌になっているんぢゃない?って改めて思った本でした。ま、家康はこすっからいけれど。

 

 そんな家康君の事績を地図や図版を使用して解りやすく説明したものです。いやー・・・豊臣秀頼滅ぼす気は最初はなかったんぢゃー、とか言われても、解るけど、なんか、もうちょっとこう、やりようがあったでしょうに、とか思ったりしたりしますよ、はい。そんな事を思いましたネ。